痿証方(イショウホウ)
生薬構成
当帰ー5.0 地黄ー4.0 午膝ー3.0 知母ー3.0 蒼朮ー3.0 芍薬ー2.0 黄耆ー2.0 杜仲ー1.0  
黄柏ー1.0
痿証方原文
勿誤薬室方函口訣
此方は福井楓亭ノ経験ニテ、腰以下シテ不起者ノ初起ニ効アリ。若津液竭乏咳嗽等ノ症アラバ、加味四物湯ヲ與フベシ。
但脚気ノ痿症ニハ、此ニ方ヨリハ済生腎気丸、大防風湯ノ類ニ宣シ。


【方読弁解】 (下部上・下部雑病)
脚気ノ痿症ニ非ズシテ、惟腰ヨリ以下痿シテ不起者ニ用ユ。脚気ノ痿症、癒易シ。脚気ニ似テ脚気ニ非ズ、唯腰ヨリ以下痿シテ
不起者ハ癒難キ者多シ。

【方読弁解】 (下部中・産後)
此即産論第七和剤湯方中去川キュウ(※)、加黄耆、知母、黄柏、白朮各少許方也。
(※)(クサカンムリ+弓)
痿証方解説
この漢方処方は「方読弁解」、「勿誤薬室方函口訣」に記載され、「方読弁解」では脚気が原因のでは無く、腰より下(脊髄疾患)
が痿して起き難い場合に用います。
脚気の痿は治りやすいが、脊髄疾患の痿は治り難いです。とあります。

「勿誤薬室方函口訣」では「この漢方処方は【福井楓亭】の経験方で腰より下が痿、シビレがあり、歩行困難の状態だが、
発病初期か、やや慢性化の状態の場合に効果があります。
体液が欠乏し咳があれば加味四物湯を用いましょう。但し、脚気の麻痺には「痿証方」、「加味四物湯」よりは「済生腎気丸」、
「大防風湯」を用いましょう。とあります。
ここで述べられている「済生腎気丸」は「八味丸」を指します。

痿証方は脚気が原因の麻痺に用いず、腰より下肢が麻痺し、歩行困難がある場合に用いましょう。
「方読弁解」では脚気の麻痺は治り易く、症状は脚気に似て脚気では無く、腰より下肢が麻痺し、歩行困難の場合は治り難い場合が
多い。と記載されています。
痿証方適応症
@ 体力は実証又は中間証である。

A 病状は発病初期でも良く、やや慢性化したものでも良い。体力が低下している場合は不適合である。

B 病状は上半身には異常が無く、下半身、特に腰より下が麻痺、しびれ、歩行困難等の症状がある場合に服用する。

C 痿証方を服用後、食欲不振、下痢等の症状が出れば不適合である。

D この処方は地黄が配合されているため胃腸虚弱者が服用すれば食欲不振、下痢の症状が現れる事がありますので注意が
必要です。

E 以上の症状から痿証方の適応症は
  ・腰のしびれ、麻痺
  ・大病後、産後の下半身麻痺
  ・脚気
  ・脊髄疾患
  ・小児麻痺
などに適応されます。
各種生薬の役割
本方は四物湯の加減方で四物湯から川キュウ(キュウ=くさかんむり+弓)を取り除き、腰、脚痿弱を補う午膝、杜仲を加えた処方で本方に
含まれる地黄は補血、強壮、解熱の効があり、他の下肢無力疾患の処方に用いられる「八味地黄丸」、「大防風湯」、「加味四物湯」等に含まれ、
主に主薬としての役割を果たしている。地黄は腎機能を高め、腎は腰脚弱を補う役割あります。

当帰は補血、芍薬は補血、鎮痛の役割があり、午膝、杜仲は腰脚の麻痺、しびれ、筋骨の衰えを防ぐ役割があり、知母、黄柏は解熱作用で
腎機能を高め、患部の炎症を取り除き蒼朮は健胃剤で膵臓機能を高め、黄耆は体表水毒を採り皮膚を丈夫にします。

最後に矢数道明先生は本方の附子を加え、効果をあげた例を記載しています。
参考処方
実証・・・・烏薬順気散

中間証
・・疎経活血湯、午車腎気丸料など

虚証・・・・八味丸料、大防風湯、加味四物湯など
痿証方の服用方法
煎じる痿証方の服用方法
煎じる痿証方の服用方法ですが1日分(1袋)をアルミ鍋又はガラス鍋、ヤカンに入れて、そこに水600ccを入れます。
水と煎じ薬が入った容器を弱火で約30分ほど煎じます。
煎じ終われば漢方薬が入った袋を取り出してから滓を漉し、1日3回、出来れば人肌程度の温かい煎じ液を食前(食事の60分前)又は
食間(食事と食事の間、食後約2時間)に服用してください。
(漢方薬によっては冷たくして服用する場合もあります。胃腸の調子が良くない場合は食間服用をおすすめします。)
「味が苦手」、「飲みにくい」場合は蜂蜜などの甘味料を加えても結構です。

一般医薬品や医師より処方された薬を服用されている場合は60分以上間を空けてから服用してください。
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