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動脈は心臓から新しい空気と栄養分を多く含んだ血液を身体全体に送り届けるパイプのような役目を持った血管です。
動脈は心臓から送られた血液を身体全体に送る役割があり、その場合に大変な圧力が動脈にかかります。
そこで 動脈は血管壁を守る為の内皮細胞で覆われている内膜、血管の収縮、弛緩を調節する平滑筋細胞のある中膜、
細動脈や細静脈、リンパ管等のある外膜の3層で形成されており、動脈は弾力性と柔軟性も持ち合わせています。
参考・・・よく病院や薬局で「高めの血圧には気をつけましょう」や「この薬には血圧を下げる効果があります。」などと言われる
血圧とはどのような事でしょうか?
血圧は動脈内部にかかる圧力を指します。
心臓は全身に血液を送るために収縮と弛緩を繰り返します。通常は心臓が収縮した時に血圧の値が最も上昇します。
その時の圧力を「収縮期血圧(最大血圧)」と言います。
よく、「今日計ってみたら上が140、下が70の血圧だった。」と言われる上の数値を指します。
逆に心臓が拡張した時に血圧の値が最も下がります。その時の圧力を「拡張期血圧(最小血圧)」と言います。
よく、「今日計ってみたら上が140、下が70の血圧だった。」と言われる下の数値を指します。
又、脈をとる時に「ドクドク」と感じるのは動脈の圧力の差でこう感じます。
動脈硬化は弾力性と柔軟性を持ち合わせた動脈の血管壁に血液中のコレステロール等の脂肪が溜まる為、血管壁が厚くなり
弾力性が失われたりして内腔が狭くなった状態です。
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一般的に動脈硬化の種類として粥状(アテローム)動脈硬化、細動脈硬化、メンケベルグ(中膜)動脈硬化があります。
粥状動脈硬化・・・血液中に含まれるコレステロール等が血管壁に沈着しアテローム(粥状、瘤)を作って壁が厚くなる
症状をこう言います。血管壁が厚くなることによって血管の内腔が狭くなり、動脈硬化の原因となります。
この症状が心臓の冠動脈に生じると心筋梗塞、狭心症を発症しやすくなり、脳に通じる動脈に発症
すれば脳梗塞を発症しやすくなります。
細動脈硬化・・・・・喫煙や血管の老化、慢性的な高血圧などが原因で脳や腎臓などの末端の細い血管壁へ強い負担が
かかり、その刺激が持続的に動脈血管の収縮を与えて動脈血管に弾力性が無くなり、血圧が上昇する
と血管破裂を引き起こす症状をこう言います。
この症状は脳梗塞、脳出血、脳卒中などの主な原因です。
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管理、改善できないもの・・・◎年齢(年と共に進行します)
◎性別(女性よりも男性に多く見られます。)
◎家族歴(遺伝)
管理、改善できるもの・・・・・◎高脂血症
◎高血圧
◎糖尿病
◎喫煙
◎肥満
◎ストレス
◎動脈硬化
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脳動脈硬化症・・・脳梗塞、脳出血
冠動脈硬化症・・・狭心症、心筋梗塞
腎動脈硬化症・・・腎血管性高血圧、尿毒症
大動脈硬化症・・・大動脈瘤
末梢動脈硬化症・・・閉塞性動脈硬化症
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●肥満にならない様心がけましょう(腹八分目、よく噛む)
●動物性脂肪やコレステロール含有量の多い食品は控えましょう。
●塩分の摂りすぎに注意しましょう。(1日10g以下)
●タバコは止めましょう。
●睡眠をしっかりとりストレスを溜めない様にしましょう。
●動脈硬化の促進を防ぐ為に抗酸化食品を積極的にとりましょう。
・発酵食品・・・味噌、納豆、ヨーグルト等には抗酸化作用があります。
・お酒・・・・お酒にはHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす作用があり、動脈硬化の予防になります。
しかし深酒は身体に良くないので適度の量に抑えましょう。
赤ワインにはポリフェノールと言う成分が含まれおり抗酸化作用があります。
・青みの魚・・・鯖、秋刀魚、鰯等は血栓を出来にくくします。
・果実・・・・・・・みかん、グレープフルーツ、キウイ等に含まれるビタミンCには抗酸化作用があります。
・緑黄色野菜・・ほうれん草、人参、かぼちゃ、トマト等に含まれるビタミンA,E,βーカロチンには抗酸化作用があります。
・緑茶・・・・・・・カテキンと言う成分が含まれ、抗酸化作用があります。
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漢方薬には血圧を素早く下げたり、血液をサラサラにして流れを良くしたり、動脈硬化を素早く治療
する漢方処方はありません。
この病気はいわば持久戦で、その人の体質改善をしなければなりません。
その為には動脈硬化の進行を抑え、予防となる食事療法や運動療法と動脈硬化の治療と体質改善
の役割を持つ漢方薬を用いればより良い効果が期待できます。
漢方薬が体質改善に期待できる効能、効果として
@・・・血管拡張作用によって血液の血流量を増やし、利尿、血圧降下が期待できます。
A・・・脂質体質の代謝改善を図り、内臓脂肪、コレステロール、中性脂肪を取り除く効果が期待できます。
B・・・鎮静作用を得る事によって血圧の安定化を図ります。
C・・・滞りがちの血液の循環を改善して流れをスムーズにする坑動脈硬化、駆オ血剤を用いて体質改善を
図ります。
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実証 |
柴胡加竜骨牡蠣湯
(サイコカリュウコツボレイトウ) (第2類医薬品) |
柴胡加竜骨牡蠣湯は次の症状が診られれば適応症と言えます。
@ 比較的に体力があり、
胸脇苦満、心下部膨満があり、精神不安、動悸、息切れ
眩暈、不眠、便秘のある人。 |
木防己湯
(モクボウイトウ)
(第2類医薬品) |
顔色が悪く、呼吸困難、浮腫、動悸、尿利減少のある人。 |
大柴胡湯
(ダイサイコトウ)
(第2類医薬品) |
実証で胸脇苦満があり、動悸、息切れ、便秘等の
症状のある人。桃核承気湯と合方にする事があります。 |
中間証 |
釣藤散
(チョウトウサン)
(第2類医薬品) |
特に朝方頭痛、頭重のある人。耳鳴り、のぼせ、
めまい、肩こりのある人。 |
防風通聖散
(ボウフウツウショウサン) (第2類医薬品) |
肥満気味で便秘しやすく、胃腸が丈夫な人。 |
黄連解毒湯
(オウレンゲドクトウ)
(第2類医薬品) |
赤ら顔で、のぼせ、頭痛、胃のつかえのある人。
鼻血の出やすい人、眼底出血の見られる人、不安感、
イライラの症状のある人。
黄連解毒湯は高齢者の方に用いられる機会の多い漢方薬と
いわれます。
血管は加齢とともに硬くなりやすい上に弾力性を失いやすく
これらの症状が長引けば収縮期血圧(上の血圧)が高くなる
場合が多く診られるようになります。 |
虚証 |
八味地黄丸料
(ハチミジオウガンリョウ)
(第2類医薬品) |
中年以降の人に用いられる事が多く、下半身の脱力感、
夜間の頻尿、尿量異常、口渇等のある人。
糖尿病高血圧症からによる腎臓障害にも用います。 |
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◎以上が良く使われる漢方処方で 煎じ薬 1日分 約250円+税〜450円+税
粉末 1日分 約210円+税〜270円+税です
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枸杞
(クコ)
(第3類医薬品) |
葉にはルチン、カリウム等が含まれ、動脈硬化予防
に用いられます。
1日量約.10gを水600cc〜800ccで煎じてお茶
代わりに常用します。 |
枸杞(葉)
500g 1,000円+税
枸杞葉(粉末)
100g 500円+税 |
釣藤鉤
(チョウトコ)
(第2類医薬品) |
茎の鉤状部分にはアルカロイドなどが含まれ、
鎮痙、鎮痛、血圧降下作用等があり、脳動脈硬化
等に用います。
1日量約.4〜8gを水600cc〜800ccで煎じて
1日2〜3回服用します。
漢方処方に加える事が多いです。
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釣藤鉤(茎)
(鉤状部分)
500g 2,000円+税 |
どくだみ
(生薬名:重薬)
(第3類医薬品) |
花期の地上部にはケルシトリン等が含まれ、血管壁
強化、利尿、緩下作用等があり、動脈硬化、高血圧
等に用います。
1日量約.10〜20gを水600cc〜800ccで煎じて
お茶代わりに常用します。 |
ドクダミ(地上部全草)
500g 1,500円+税
ドクダミ(粉末)
500g 2,000円+税 |
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