山薬 さんやく サンヤク |
和名、植物名 |
山薯 山の芋 やまのいも ヤマノイモ
長薯 ながいも ナガイモ |
商品名 |
山薬 さんやく サンヤク(粉末) |
学名 |
ヤマノイモ Dioscorea japonica
ナガイモ Dioscorea batatas Decne |
分布 |
山の芋(やまのいも)と長薯(ながいも)は共にヤマノイモ属ーやまのいも科に属する植物です。
ナガイモは北海道から九州の日本各地と朝鮮半島、中国および台湾の草原、山地、渓谷などにつる性の多年草の植物です。
ナガイモの別名(一般名)を仏掌芋(つくねいも ツクネイモ)と言います。
ヤマノイモは本州から四国、九州各地の山地や山ずそなどの向陽地に生える日本原産のつる性の多年草の植物です。
ヤマノイモの別名(一般名)を自然薯(自然生)(じねんじょ ジネンジョ)と言います。
現在は長薯および山の芋は共に田畑で栽培される植物でもあります。
ちなみに自然薯(じねんじょ)も山の芋、長薯の仲間です。
自然界で自生している物を「自然薯」と言い、八百屋などで販売するために栽培した物を「長薯」と言います。
山の芋や長薯は全て食することが出来ます。
芋の部分は薯蕷(トロロ)にして食されます。若葉は和え物、天ぷらなどにして食されます。種子のむかごは炊き込みご飯、
天ぷらにして食されます。
商品の「山薬」は本来はナガイモを指していましたが、今はナガイモ、ヤマノイモを山薬と言います。
ですから自然薯は「山薬」には含まれません。
山薬の名前の由来は「山で出来る薬」と言う意味です。
余談・・・山の芋や長薯、自然薯は「薯蕷(しょよ、じょうよ、トロロ)」と昔は言われていましたが、古代中国の唐の8代皇帝「代宗」
の名前が「李豫」で「蕷」と「豫」が同じ発音なので「薯薬」に変更させられました。
時代が下って北宋の5代皇帝に即位した「英宗」の名前が「趙曙」で「薯」と「曙」が同じ発音なので「山薬」にに変更させられました。
このように名前がコロコロと変わった植物は他に「延胡索」があります。 |
特徴・形態 |
ナガイモの特徴として塊茎は肥厚で地中に直下しながら伸び、長さは1メートルに達する物もあります。
茎は細長くて帯緑色で伸長し、まばらに分枝して有稜です。
葉は対生又は3輪生し、広卵形又は三角状卵形で長柄があり、葉の長さは3センチから9センチほどになります。
葉先は漸尖頭で葉の基部分は広心形で、葉腋に珠芽があります。
花期は8月から9月で葉腋に白色小花をやや多く、まばらに多数穂状花序に咲かせます。
ヤマノイモの特徴として根は多肉根で形は長大な円柱形で根は地面をまっすぐ長く直下しながら成長します。
地上部の蔓は冬になると枯れますが、地下の根は越冬し太い根に成長します。
茎は細長く伸長し多数枝分かれします。枝分かれした茎は色々な物に巻きついて成長します。茎の長さは数メートルにも伸びます。
葉は対生ですが稀に互生します。葉には長柄があり、葉の長さは5センチから10センチで葉の形は長卵形か長楕円状三角形で、
ハートの形にも似ています。
葉先は長鋭尖頭で葉の基部分は広心形です。葉は若い茎から互生した葉を出します。
花期は7月から8月で、花は雌雄異株で葉腋から3個から5個の小型で白色の穂状花序を出します。
花は雌雄異株で雄花序は直立しながら多数の花を咲かせ、雌花序は下垂しながらまばらに数個の花を咲かせます。
ヤマノイモの果実ですが、果実は平たく、丸い3個の翼を持つさく果で果実は3室に分かれます。
ヤマノイモやナガイモに出来る果実を零余子(むかご)と言い、ムカゴが落下して新しい苗になります。
余談・・・ナガイモは塊茎で、ヤマノイモは多肉根です。塊茎と多肉根の違いですが
塊茎(かいけい)・・・茎が地中に伸びて、地中でデンプンや水分などの養分を蓄えて肥大化する状態をこう言います。
塊茎と言われる植物・・・・ジャガイモ、アネモネ、シクラメンなど
多肉根(たにくこん)・・・主根と言われる根が水分や養分を沢山蓄えて大きく肥大化した状態をこう言います。
多肉根と言われる植物・・・・大根、人参、カブなど |
成分 |
ナガイモに含まれる成分は塊茎にデンプン、ブドウ糖、果糖、チロシン、ロイシン、グルタミン酸、グロブリン、クロロゲン酸、
アラントイン、ジオスチン、バタタシン、ジアスターゼなどが含まれています。
ヤマノイモに含まれる成分は根にデンプン、グルコプロテイド、アルギニン、コリン、ジアスターゼ、マンニトール、フィチン酸、
タンニンなどが含まれています。 |
使用部位 |
ヤマノイモの多肉根又はナガイモの塊根(商品名 山薬(粉末) さんやく サンヤク) |
採取時期と管理・保存方法 |
ナガイモとヤマノイモの採取時期は共に秋から冬に葉が落ちたら地中から根を掘り出して水で土を除去してから日干し乾燥します。
ヤマノイモは根を掘り出して水で土を除去してから根の皮を剥ぎます。 |
飲み方、食べ方 |
山薬の粉末の飲み方、食べ方は
山薬の粉末を1回量約1グラム〜2グラムを目安に水またはぬるま湯で1日数回服用するか、そのまま食してください。
(小さじ半分ぐらいが約1グラムです。)
山薬の粉末を単独で食しても良いが、牛乳、野菜ジュース、スープなどに混ぜて飲用しても良いですし、小麦粉と混ぜて
料理に使用されても結構です。
「粉末が咽喉に引っかかる」、「味が苦手」などの支障がある場合はオブラードに包んで服用しても結構です。 |
参考資料 |
特になし |
その他 |
特になし |
注意事項 |
@本品は天然物(植物)で性質上吸湿しやすいものがあります。
そのため保存には十分ご注意ください。保存が悪いとカビ、虫害等の発生する原因になることがあります。
A開封後は直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。
B本品には品質保持の目的で脱酸素剤を入れておりますので、一緒に煎じたり、食べたりしないようにご注意ください。
C幼児の手の届かない所に保管してください。
D他に容器に入れ替えないで下さい。(誤用の原因になったり品質が変わる場合があります。) |
価格 |
「500グラムは多いかな?」と思われる場合はご相談下さい。
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