鳴子百合ーナルコユリー黄精ーオウセイ | |||||||
基原植物和名 | |||||||
鳴子百合、なるこゆり、ナルコユリ | |||||||
商品名 | |||||||
黄精、おうせい、オウセイ 熟黄精、じゅくおうせい、ジュクオウセイ | |||||||
基原植物学名(ラテン語名) | |||||||
Polygonatum falcatum | |||||||
生薬英語名 | |||||||
Polygonatum falcatum | |||||||
植物英語名 | |||||||
Polygonatum falcatum | |||||||
分布 | |||||||
ナルコユリはキジカクシ科ーアマドコロ属に属する植物で、本州、四国、九州などの山林や 草原などに見られる宿根草の多年草で、アマドコロとよく似ております。 ナルコユリの花が可憐なので栽培されることも多い植物です。 ナルコユリの若芽、茎、根茎には甘みがあり山菜として食用にされます。 ナルコユリの根茎は日本では黄精と言われ、珍重されてきました。 特に江戸時代には黄精ブームが起こり、江戸時代の俳人の小林一茶も黄精を愛用したらしく、 彼の「七番日記」によると黄精を飲用したり、食したりしています。 他に江戸時代後期に活躍した滝沢馬琴の「燕石雑誌」によれば 「黄精売、辛皮売、麻売など、予が幼稚かりし比まで、 春毎に日としてその呼び声を聞かざるなかりし」と書かれており、 黄精売りとは砂糖に漬けた黄精を売り歩く人の事で、昔から砂糖漬けにした黄精を 売り歩く人が多くいた事が判ります。 余談・・・岩手県盛岡市に名物のお菓子があり、そのお菓子を「黄精飴」と言い、 滝沢馬琴が述べる黄精売とはこのような飴を売っていた人を指していると思われます。 他に川柳で「切見世へ黄精売は引っ込まれ」とあり、切見世=遊女がいる場所をこう言い、 遊郭から黄精の注文が多かったと思われます。 現代では黄精は各種栄養ドリンクに配合されています。 余談・・・ナルコユリは同属の甘野老とよく似ており、ナルコユリとアマドコロ との見極め方として、 ①・・・アマドコロは花と花柄のつなぎ目が緑色の突起状になっていないのに対して、 ナルコユリは突起状になっている。 ②・・・アマドコロの茎には6本の稜(角)があり触ると少し角張った感じがするが、 ナルコユリの茎は丸くなっている。 ③・・・アマドコロの茎は盛り上がって角ばった線があり、花も1個~3個であるが、 ナルコユリの茎は円柱状で花が1か所から3個~8個つり下がる。 余談・・・ナルコユリの花言葉は「あなたは偽れない」です。 |
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特徴・形態 | |||||||
ナルコユリは多年草草本で、根茎は地下にあって肉質、肥厚で色は白色で多くの節が 連なって横たわっており、この根茎は年節と言われ、1年ごとに1節ずつ成長します。 茎は丸く新しい根茎の先から出て高さは50~100センチになります。 茎の形は円柱形でアマドコロのように稜は無く、茎の上部は少し傾いています。 葉は互生(ごせい)して2列になっており、葉の形は皮針形から楕円形で、 変化が多く、葉の長さが8センチ~15センチで、葉の先端や葉基は共に尖っており、 葉の裏側は白味を帯びた粉白色で、脈上には細かい突起があってざらつきがあります。 5月頃に葉と茎の付け根から花柄を出します。その花柄の先が3~5本に分かれて、 淡緑色の小葉が垂れ下がります。 その小葉から薄緑色又は緑白色の6枚の筒状の花が3個~8個ほど並んで咲きます。 余談・・・ナルコユリの名前の由来として花が並んで咲いている姿が田畑でスズメなどの 害鳥を追い払うために板に他の板や竹などをつけて音が出るようにした「鳴子(ナルコ)」 に似ているところから、「ナルコユリ」と言う名がつきました。 アマドコロの花のおしべは6本あり、おしべは花被の筒の中にあります。 花糸は無毛で、初めは同じ太さですが、開花3日目くらいで下の方が太く先端が細くなるのが 特徴です。 果実は黒色または暗緑色の球形で熟しております。 ナルコユリは、アマドコロとよく似ていますが、茎が六角形になるので区別ができます。 |
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成分 | |||||||
ナルコユリの根茎には粘液質ファルカタン(D-フラクトース、D-マンノース、 D-グルコース、D-ガルクトウロン酸)、キノン誘導体のポリゴナキノンなどを 含んでいます。 |
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使用部位 | |||||||
ナルコユリの根茎・・・商品名(黄精、おうせい、オウセイ、熟黄精) | |||||||
採取時期と管理・保存方法 | |||||||
ナルコユリの採取は、花の時期か、地上の茎葉(けいよう)が枯れる10月ごろに、 根を掘り出し、ひげ根を取り除き水洗いして天日で乾燥します。 肉質のために、スライス(縦割り)して乾燥されるようにすると早く乾燥します。 |
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煮出し方・飲み方 | |||||||
美容と健康維持のために黄精をお茶代わりに飲んだり、黄精の粉末を食したりします。 黄精または熟黄精を煎じる場合は 黄精または熟黄精約5グラムから10グラムを水600ccから800ccの中に入れて 弱火で15分から20分程煎じて煎じ終われば黄精は取り除き、 1日数回に分けてお茶代わりに飲用します。 (生)黄精で咽喉に違和感を感じるようでしたら熟黄精をお勧めします。 黄精または熟黄精と他のお茶類(はと麦茶、ヨモギ、麦茶など)と一緒にミックスして 美容目的、健康目的のお茶として飲用しても良いです。 黄精または熟黄精などの健康茶を多く作って冷蔵庫に保管しても良いです。 黄精の粉末の場合は 黄精の粉末を1回量約1グラム~2グラムを目安に1日数回食します。 黄精の粉末を単独で服用しても良いが、牛乳、野菜ジュース、スープなどに混ぜて 飲用しても良いですし、小麦粉と混ぜて料理に使用されても結構です。 「粉末が咽喉に引っかかる」、「味が苦手」などの支障がある場合はオブラードに 包んで飲用しても結構です。 |
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黄精酒 | |||||||
黄精酒、熟黄精酒の作り方ですが 黄精、熟黄精のどちらかを・・・200グラム 氷砂糖・・・200グラム又はグラニュー糖200グラム ホワイトリカー・・・1.8リットル (他に色々な薬草を混ぜてミックス薬用酒を作っても良いです。) これらの品を容器に入れて約3か月ほど直射日光の当たらない場所で熟成させます。 熟成させる時に出来るだけ空気に触れないようにしっかり密封して下さい。 密閉できる容器を使用して下さい。 空気に触れると味が変わる恐れがあります。 30日に1回は中身を2回から3回程振って均等に成分が出るようにしてください。 人によっては味の好みが異なりますので、30日に1回は味見をしてお好みの味で あれば薬草を引き上げても結構です。 3か月ほど熟成させたら木綿の布かコーヒー用の濾過紙で濾過しながら薬草を取り出し、 杯1杯を目安に服用します。 飲みにくい場合は蜂蜜や水飴、砂糖で味を調えても結構です。 一度の大量服用はお勧めしておりません。 クコの実や棗などと一緒に浸けて熟成させ、服用すればより効果が高まります。 |
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参考資料 | |||||||
特になし | |||||||
その他 | |||||||
特になし | |||||||
注意事項 | |||||||
①本品は天然物(植物)で性質上吸湿しやすいものがあります。 そのため保存には十分ご注意ください。保存が悪いとカビ、虫害等の発生する原因に なることがあります。 ②開封後は直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。 ③本品には品質保持の目的で脱酸素剤を入れておりますので、一緒に煎じたり、 食べたりしないようにご注意ください。 ④幼児の手の届かない所に保管してください。 ⑤他に容器に入れ替えないで下さい。(誤用の原因になったり品質が変わる場合があります。) |
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販売価格 | |||||||
「500グラムは量が多いかな?」と思われる場合はご相談ください。 商品によってはご希望に添えない場合がございます。 |
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ご相談、ご注文 | |||||||
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鳴子百合、黄精の写真 | |||||||
鳴子百合(なるこゆり)ー花 | 黄精ー刻み | ||||||
熟黄精ー刻み | 黄精ー粉末 | ||||||