牡丹 赤花
牡丹 ぼたん ボタン 花
牡丹皮 原型 
 
牡丹皮 原型
牡丹皮 小口切
牡丹皮 小口切
 牡丹皮 粉末
 
牡丹皮 ぼたんぴ ボタンピ
和名
牡丹 ぼたん ボタン 二十日草 はつかぐさ ハツカグサ 深見草 ふかみぐさ フカミグサ 
名取草 なとりぐさ ナトリグサ
生薬名
牡丹皮 ぼたんぴ ボタンピ
学名
Paeonia suffruticosa
分布
牡丹(ぼたん)はボタン属ーぼたん科に属する植物で原産地は中国です。
日本には平安時代(源氏物語に出てこないのでそれ以降と思われる。)に渡来し、昔から観賞用、薬用に
日本各地で植栽されている落葉低木の植物です。

牡丹の名前の由来は、牡丹は種を蒔いて芽を出す植物では無く、前に生息していた牡丹の根から新苗を
出すので雌いらずの意味で「牡」の名が付き、「丹」は花の色が赤(丹)なので丹が付きました。
それらを合わせて「牡丹」と言います。

牡丹皮は神農本草経の中品に記載されており、内容として
一名鹿韭。一名鼠姑。味辛寒。生山谷。治寒熱中風。ケイショウ痙。驚癇邪氣。除チョウ堅オ血留舍腸胃。
安五藏。療癰瘡。
」と書かれています。

日本では明治時代に活躍した漢方医の浅田宗伯の著書「古方薬議」に書かれております。
古方薬議・・・「味辛寒。チョウ堅、オ血ヲ除キ、癰瘡ヲ療シ、月経ヲ通ジ、撲損ヲ消シ、腰痛ヲ治シ、煩熱ヲ除ク。
と書かれています。

中国安徽省銅陵鳳凰山から取れる牡丹皮は最も良品とされ、ここで取れる牡丹皮を「鳳凰丹皮」、「鳳丹皮」
と言います。

牡丹が日本に渡来した時期は諸説あり、平安時代に弘法大師が中国から持って帰ったと言われます。
(これには諸説あり、源氏物語に出てこないので本当は平安中期以降と思われる。)
弘法大師が中国で修行をしていた時期の中国は唐王朝で、唐王朝時代の頃から花を愛好する文化が
芽生え始め、牡丹の花を愛するようになりました。(時代が下って清王朝時代は牡丹の花が国花でした。)
日本では江戸時代以降に武家の間で牡丹栽培が盛んになりました。

奈良県の「長谷寺」の牡丹は非常に有名で、毎年春には「ぼたん祭り」が催されます。

島根県の花は「牡丹」で、中海に浮かぶ大根島の牡丹は有名です。

牡丹は別名で「百花の王=花王、富貴花」と言われます。
ちなみに日本の家庭用洗剤メーカー最王手の花王株式会社が作った「花王石鹸」のラベルに牡丹の花が
描かれています。
ついでに牡丹より1ランク下の花は「芍薬」で、花の王は「牡丹」、ひとつ下の大臣を示す宰相は芍薬を指し、
花の宰相と言う意味の「花相」と言われます。

余談・・・花の王が「牡丹」と書きましたが、古代中国では百獣の王は「唐獅子」です。
花の王と野獣の王が組み合わさったのが「唐獅子牡丹」です。
昔、昭和の映画スターの高倉健さんが背中に唐獅子牡丹を背負って任侠道を進む映画があり、大ヒット後に
シリーズ化されました。

牡丹をあしらった家紋を「牡丹紋」と言い、藤原宗家の近衛家の正紋です。
この牡丹紋は徳川時代には菊、桐、葵の紋についで権威がありました。
余談ですが歴史の教科書で必ず見る鎌倉幕府棟梁の源頼朝の肖像画の「神護寺蔵伝源頼朝像(国宝)」
に書かれている黒い衣冠束帯にも牡丹の模様が描かれています。

源頼朝と同じ時代に生きた武将に「平重衡」がいます。平家物語には平清盛の息子の重衡は容姿端麗なので
「牡丹の花」と讃えられたと書かれています。
重衡の人生の分岐点は南都征伐と大仏殿の消失かと思われます。

他に日光東照宮の彫り物の中で一番多い花は牡丹です。
陽明門にある牡丹の彫刻が一番大きいです。

牡丹も芍薬も共に着物の柄に用います。牡丹はオールシーズンに着れますが、芍薬は夏のシーズンに
着るのがベターと言われます。

ことわざで「立てば芍薬座れば牡丹」とあり、この意味は芍薬の花が上を向いて咲くのに対して牡丹の花が
下を向いて咲くのでこう言われます。

牡丹と芍薬の違いですが、牡丹も芍薬も共に牡丹科の植物ですが大きな違いがあります。
その違いですが 
牡丹は木です。(100年ぐらいの老木があります。)・・・使用部位は木なので根皮です。
芍薬は草です。・・・使用部位は草なので根全体てです。

牡丹は木なので越冬できますが花を枝ごと取ると新芽が無くなり来年は花が咲きません。
芍薬は草でので越冬は出来ません。花を枝ごと切っても影響はありません。


余談・・・花札の6月は牡丹です。10点札(種)が「牡丹に蝶」、5点札(短冊)が「牡丹に青短」、1点札(カス)が「牡丹のカス」です。
特徴・形態
牡丹の特徴は樹高は50センチから2メートルぐらいで幹は直立して成長しその幹から分枝します。
分枝は太いです。

葉は柄があって互生し、葉は2回3出羽状複葉で葉の形は卵形又は皮針形で葉のほとんどが3〜5中裂し
葉先は鋭頭です。
葉の表面には光沢がなく、葉の下面は緑白色です。

牡丹の花ですが花は4月から5月頃に枝先に直径15センチぐらいの大形の花を一つ咲かせます。
花は直径が約20センチぐらいになり、花の萼は5枚で一重咲の花は7〜9花弁で八重咲は多数弁
からなります。
花の色は品種によって異なり、紫色、紅色、淡紅色、白色などの花があります。

根は肥厚した棒状になって成長します。
成分
牡丹皮に含まれる成分はペオノール、ペオノール配糖体のペオノライド、ペオノサイドなどや安息香酸、
βーシトステトロール、カンペステロール、ベンゾイルオキシペオニフロリン、ペオニフロリン、
オキシペオニフロリンなどが含まれています。

ペオノールには大腸菌やブドウ状球菌などの菌類の増殖を抑える作用や抗菌作用があります。
使用部位
牡丹の根皮
採取時期と管理・保存方法
薬用牡丹の栽培ですが根に栄養を集中させるために開花前の蕾を取り、根の発育を促します。

牡丹皮の採取時期ですが10月頃に4年根から6年根を土から掘り起こし、水洗いをしてから7日ほど日干し
乾燥を行い、
乾燥した根から根の木芯を取り除いてから根皮のみを日干し乾燥します。
薬効、服用方法
牡丹皮は日本薬局方によると主として漢方処方用薬であり、婦人病とみなされる処方及びその他の処方に
配合されている。

また、配合剤(婦人用薬)の原料とする。

他に牡丹皮を服用すると解熱、鎮痛、消炎、浄血などが期待でき、消炎性の浄血薬として虫垂炎、生理不順、
血の道、婦人科疾患、月経不順、月経困難症、痔疾、頭痛、腹痛などの症状を緩和します。

牡丹皮を煎じる場合は
牡丹皮約5グラムから10グラムを水600ccから800ccの中に入れて弱火で15分から20分程煎じて
1日数回服用します。

牡丹皮と他の薬草(重薬、艾葉、ゲンノショウコなど)と一緒に煎じて服用しても良いです。

牡丹皮の粉末の場合は
牡丹皮の粉末を1日量約3グラム〜6グラムを目安に1日数回服用します。

「粉末が咽喉に引っかかる」、「味が苦手」などの支障がある場合はオブラードに包んで服用しても
結構です。
生薬の組み合わせ 
牡丹皮+桃仁・・・牡丹皮と桃仁を組み合わせることにより体内で停滞している血滞やオ血を改善して
「血」の流れをスムーズにします。この場合の牡丹皮、桃仁は実証の駆オ血剤として用いられます。
(例⇒桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加ヨクイニン、腸癰湯、大黄牡丹皮湯など)血塊を取り除く作用があります。

牡丹皮+桂皮・・・牡丹皮と桃仁を組み合わせることにより体内で停滞している血滞やオ血を改善して
「血」の流れをスムーズにします。この場合の桂皮、桃仁は実証の駆オ血剤として用いられます。
(例⇒桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加ヨクイニン、八味地黄丸、温経湯など)血塊を取り除く作用があります。

牡丹皮+大黄・・・牡丹皮と大黄を組み合わせることにより内で停滞している血滞やオ血を改善して
「血」の流れをスムーズにします。この場合の牡丹皮、大黄は実証の駆オ血剤として用いられます。
(例⇒腸癰湯、大黄牡丹皮湯など)血塊を取り除く作用があります。

牡丹皮+芍薬・・・牡丹皮と芍薬を組み合わせることにより体内で停滞している血滞やオ血を改善して
「血」の流れをスムーズにします。

(例⇒桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加ヨクイニン、温経湯など)血塊を取り除く作用があります。
牡丹皮を含む漢方処方
桂枝茯苓丸

加味逍遥散

大黄牡丹皮湯

八味地黄丸

六味地黄丸

温経湯

腸癰湯

キュウ帰調血飲

蒲公英湯
参考資料
神農本草経ー中品
一名鹿韭。一名鼠姑。味辛寒。生山谷。治寒熱中風。ケイショウ痙。驚癇邪氣。除チョウ堅オ血留舍腸胃。
安五藏。療癰瘡。
その他
妊娠中の女性には慎重に用いる生薬や漢方薬を「慎用薬」と言い、牡丹皮は慎用薬になりますので、
妊娠中の人は牡丹皮や牡丹皮配合の漢方薬の服用は控えることをお勧めします。
参考文献
北驫ルー原色牧野和漢薬草大図鑑
ご相談・ご質問
←こちらをクリック

インターネット販売は実施しておりません。店頭での販売になります。
生薬、薬草のご相談、ご質問は上記のボタンをクリックしてください。

最近お客様より「相談や注文をしたが返信が無い」と御叱りをいただきます。当店は当日又は翌日には必ず返信をしております。

もし、2日、3日待ってもご返事がない場合はお手数ですがもう一度お問い合わせください。
必ず返答はいたします。

当店からの返信メールが届かないお客様へ
当店からお客様へ返信したメールがお客様の迷惑メールフォルダにある事例が多々あります。

「返信が来ない。」と思われたらお客様の迷惑メールフォルダを見てください。

当店のメールがお客様の迷惑メールフォルダにございましたらご面倒ですが別のアドレスで当店へ返信をお願いします。
やなぎ堂薬局 住所 
郵便番号 790-0014
愛媛県 松山市 柳井町 1-14-1 やなぎ堂薬局 柳井町店 
電話番号/FAX番号 089-921-9401
 
生薬・薬草一覧表
←こちらをクリック
トップページ
←こちらをクリック
Copyright(C)2012 yanagidou All Rights Reserved