日本産甘茶、あまちゃ、アマチャ | |||||
基原植物和名 | |||||
甘茶 あまちゃ アマチャ 小甘茶 土常山 | |||||
商品名 | |||||
甘茶 あまちゃ アマチャ 小甘茶 土常山 | |||||
基原植物学名(ラテン語名) | |||||
Hydrangea macrophylla (Thunb.)Ser.var.thunbergii (Sibold) Makino | |||||
生薬英語名 | |||||
Sweet HYdrangea Leaf | |||||
植物英語名 | |||||
Hortensia,French hydrangea | |||||
分布 | |||||
甘茶(あまちゃ)はアジサイ属ーゆきのした科の植物で本州の山地で自生しているか、 日本各地で庭先に栽培もしくは薬用に栽培している植物です。 甘茶の原点はユキノシタ科の植物で日本原産の額紫陽花(ガクアジサイ)が変種して出来た 植物と言われたり、同じく日本原産のヤマアジサイの変種が原点と言われたりします。 余談・・・額紫陽花(ガクアジサイ)や山紫陽花(ヤマアジサイ)をラテン語表記にすると 「Hydrangea macrophylla (Thunb.)Ser」になります。 高知県生まれの有名な植物学者の「牧野富太郎(まきのとみたろう)」先生が紫陽花の変種を 発見されました。 ラテン語の「var」は変種(varietasの略名)を意味し、「var」の後に「thunbergii 」(変種名) が記載され、最後に命名者の名前、今回は牧野富太郎先生が発見されたので「Makino」と表示 します。 牧野富太郎先生は日本国内の植物8,000種類のうち新種の植物や新品種の植物を1,500種類 以上見つけて命名したと言われます。 アマチャは葉を発酵、乾燥すれば甘味がでますが、伊豆地方の天城山に自生しているアマチャの 仲間のアマギアマチャは生の葉でも甘味があります。 甘茶についての記事が見られるのは江戸時代の書物からで、どうも江戸時代に変種の甘茶を 発見したと思われます。 余談であるが、私が住んでいる愛媛県では昔から甘茶を家の周りや田んぼの周りに撒けば 蛇が近づかない、ムカデが近づかないと言われ、一種の宗教的な神秘さを持った植物と 考えられていました。 下の甘茶の写真は静岡県ー熱海市の「伊豆海洋公園」で栽培されている甘茶の写真です。 この写真の著作権は伊豆海洋公園にありますので無断転載および無断コピーを禁じます。 |
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特徴・形態 | |||||
甘茶(あまちゃ)の特徴として樹高は1メートルから2メートルぐらいの高さで主に観賞用として 栽培されています。 全体はヤマアジサイによく似ています。 葉に葉柄があって対生し、葉の形は楕円形で葉の先端は尖っており、葉の厚みは薄いです。 花は7月から8月の初夏に茎頂の枝先から散形花序をつけます。 その周りを多数の青紅紫色の花が囲むように咲いています。 甘茶の栽培方法として @ アマチャの植木を買って育てる。 A アマチャを株分けをして育てる。 B アマチャの挿し木をして育てる。 などの方法があります。 アマチャを育てる場所として、アマチャの仲間のヤマアジサイが好む湿っぽくて水はけは悪いが、 日当たりは良い場所で 育てればよいと言われますが、大体どのような土地でも栽培しようと思えば栽培できます。 @ アマチャの植木を買って育てる方法として まず、十分な水分を与えましょう。夏場以外は適度に与えましょう。 夏場は特に乾きやすいので注意して水分を与えましょう。 肥料は化学肥料を一掴み程度与えましょう。 鉢植えを置く場所として午前中は日が当たり、午後には日陰になる所が望ましいです。 花が枯れれば大き目の鉢に植え替えましょう。その時に根を崩さずに植え替えましょう。 A アマチャを株分けをして育てる方法として アマチャの葉が枯れた10月から11月頃、又は2月から3月頃に株分けを行います。 その時に土は株分けする前と同じ土を用意して、根を傷つけないようにして株分けを行います。 堆肥又は腐葉土と過燐酸石灰を一緒に混ぜた土の中に入れれば効果的です。 水分は十分に与え、日当たりのよい所で栽培します。 B アマチャの挿し木を育てる方法として 9月から10月頃に枝の先端部分20センチから25センチほどを切り取り、 堆肥又は腐葉土と過燐酸石灰を一緒に混ぜた土の中に地上5センチほど残して挿し木を行い、 日陰において土が乾かない程度に水を与えれば3週間ほどで発根します。 翌年には開花し、3年目ぐらいから葉が採取できます。 甘茶の葉を採取する方法として あまちゃの花が開花する前の6月から7月に蕾を取り去り、 8月の盆開けごろにアマチャの葉を採取し、水洗いをしてから霧吹きで葉に水分が均等に 染み込むように霧水をふりかけ、積み重ねてから一昼夜放置します。 すると、アマチャの葉が蒸れて発熱してきます。その時に丁寧に一枚一枚手でもんで 日干し乾燥を行えば甘茶が完成します。 |
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成分 | |||||
甘茶の成分としてフィロズルチン、イソフィロズルチン、タンニン、ルチン、ウンベリフェロン、 ケンフェロール、クエルセチンなどが含まれています。 甘茶の主成分のフィロズルチンはショ糖の1,000倍の甘みを感じると言われます。 余談・・・甘茶の生の葉には「グルコフィロズルシン」が含まれており、グルコフィロズルシンは 苦味成分です。 甘茶の生の葉を噛るとグルコフィロズルシンの影響で苦味を感じます。 甘茶の葉を採取し発酵させると酵素の作用で加熱分解され、グルコフィロズルシンから甘みを感じる フィロズルチンに変化します。 グルコフィロズルシンから甘みを感じるフィロズルチンに変化させるには加熱乾燥より自然乾燥 させて方が良いと言われます。 |
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使用部位 | |||||
甘茶(アマチャ)の葉及び枝先 | |||||
採取時期と管理・保存方法 | |||||
甘茶の葉を採取する方法として あまちゃの花が開花する前の6月から7月に蕾を取り去り、8月の盆開けごろにアマチャの葉を採取し、 水洗いをしてから霧吹きで葉に水分が均等に染み込むように霧水をふりかけ、 積み重ねてから一昼夜放置します。 すると、アマチャの葉が蒸れて発熱してきます。その時に丁寧に一枚一枚手でもんで日干し乾燥を 行えば甘茶が完成します。 注意・・・甘茶として利用できるのは葉だけで、根には人間に害を及ぼす毒の成分が含まれております。 葉だけを採取してください。 |
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煮出し方・飲み方 | |||||
甘茶の飲み方として 甘茶の煎じ方、作り方は地方によって多少異なります。 私共が推奨している甘茶の作り方と異なる場合はご了承をお願いします。 沸騰した1.0リットルのお湯に甘茶約5グラムを入れて時々味見(出来れば頻繁に味見)をして お好みの甘さになれば甘茶を引き上げて完成です。 甘茶の作り方に慣れてない場合や初めての方は少量から始める事をお勧めします。 地方によって甘味を増やす為には甘草を入れて一緒に煮出す地域もございます。 甘草の使用量は甘茶の1割(例:甘茶100グラムで甘草10グラム)を使用し、 お好みの甘さになれば甘茶と甘草を取り出します。 |
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参考資料 | |||||
特になし | |||||
その他 | |||||
甘茶は毎年4月8日、5月15日に花祭り、別名で潅仏会(かんぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、 そうお釈迦様のお生まれになった日に色々な綺麗な花を飾ったり、釈迦様の像に甘茶を注いだり、 家で甘茶を飲んだりしてお釈迦様の誕生日をお祝いをする時に使用します。 その祭りの由来として 「お釈迦様のご誕生の際に天より甘露の雨が降った。」 と言われる故事によるものです。 余談・・・東京大学名誉教授で言語学者の柴田武先生が書かれた「常識として知っておきたい日本語」 と言う本にしくじって駄目になった時に「オシャカになった」と言いますが、 これはお釈迦様の誕生日の灌仏会に由来する一説と書かれています。 強い炎で物を駄目にした時に「あ、火が強かった。」と言うのを下町の細工職人は 「火=ヒ」ではなく「火=シ」と発音をするので「シガツヨカッタ」=「シガツヨウカ」 になったと書かれています。 日本でアマチャを栽培しているところは長野県、岩手県、富山県が有名ですが、 昔から長野県では1月の道祖神の御祭りの時、子供達に甘茶を振舞う祭りが行われています。 |
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注意事項 | |||||
@本品は天然物(植物)で性質上吸湿しやすいものがあります。 そのため保存には十分ご注意ください。保存が悪いとカビ、虫害等の発生する原因に なることがあります。 A開封後は直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。 B本品には品質保持の目的で脱酸素剤を入れておりますので、一緒に煎じたり、 食べたりしないようにご注意ください。 C幼児の手の届かない所に保管してください。 D他に容器に入れ替えないで下さい。(誤用の原因になったり品質が変わる場合があります。) |
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販売価格 | |||||
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ご相談、ご注文 | |||||
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甘茶の写真 | |||||
甘茶(アマチャ)ー花 | 山紫陽花(ヤマアジサイ)ー花 | ||||
甘茶(アマチャ)ー花 | 大甘茶(オオアマチャ)ー花 | ||||
紅甘茶(ベニアマチャ)ー花 | 赤倉甘茶(アカクラアマチャ)ー花 | ||||
天城甘茶(アマギアマチャ)ー花 | 八重咲甘茶(ヤエザキアマチャ)ー花 | ||||
姫甘茶(ヒメアマチャ)ー花 | 甘茶(アマチャ)ー日本産 | ||||
甘茶(アマチャ)ー中国産 | |||||